最終更新日:1999年08月18日(日)

1999年8月ジェフ・クルター(Jeff Coulter)
連続セミナー・講演 報告

Ludwig & Harold

1999年の8月3日にボストン大学のジェフ・クルター(Jeff Coulter)氏が再度来日し、東京を中心に、セミナーやワークショップをおこないました。今回の招聘は、明治学院大学社会学部付属研究所の研究プロジェクトの一環としておこなわれました。暑い中、連日お集まりいただいた皆様どうもありがとうございました。 (1999年8月18日記)


日程

早稲田大学の那須壽先生、大阪教育大学の串田秀也先生には、それぞれ早稲田大学、京大会館での講演会の設定で大変お世話になりました。記して感謝いたします。以下は、ジェフ・クルター(Jeff Coulter)氏本人による各セミナー・講演の要旨です。


セミナー・講演の要旨 (by Jeff Coulter)


ジェフ・クルター(Jeff Coulter)氏について

ジェフ・クルター氏は、一九七五年にイギリスのマンチェスター大学から社会学の博 士号を取得しました。すでにその前年一九七四年にはアメリカにわたり、ボストン大学 の社会学部の教員となっています。一九八九年以来同学部の教授をつとめています。

クルター氏の関心は、「心」にかんする考え方を、社会学的な、とくにエスノメソドロジー的な観点から、再構成することにあります。若いときにはイギリスとスーダンで長期にわたり精神医療にかんするフィールドワークに従事しており、そのとき集めたデータの一部が、かれの「経験的」研究でしばしば用いられています。同時に、クルター氏の仕事は、ギルバート・ライルや後期のヴィトゲンシュタインに強い影響を受けています。一方でライルやヴィトゲンシュタイン流の概念分析(あるいは概念の「論理文法分 析」)と、他方でエスノメソドロジーの研究方針とは、概念がそのつどの具体的状況においてどう使用されるかを分析していくという点において、かれのなかでは、自然と重なり合っているようです。

最近、クルター氏の主著である『心の社会的構成』の日本語版が、新曜社から出版さ れています。


クルター氏の著書